恰幅の良い彼のblog
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「ドクター・ストレンジ」を観てきたよ

貧乏性の私は映画を観る前に金券屋に寄ることが多いのですが、いざ劇場についてみたら、割引日だったり、そもそも次回がレイトショーだったりで、無駄にしてしまうこともあります。

観たい作品は何も無いんだけど、鑑賞券期限が迫っている中で、どの映画を選ぶべきか。

とりあえず歯医者にはなっておくけど、歌もやりたいなと悩むGReeeeN達をドラマチックに描いた「キセキ-あの日のソビト」なのか。私も同様の軽さで悩みましたが、今回は手堅く選んでみました。

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不注意事故で両手が動かなくなった天才外科医が、救いを求めてカトマンズに詣でたら、あらビックリ、魔術師になっちゃったお話です。欧米の創作者は中央アジアに夢見すぎなんだよな!

マーベル映画の基本として、人生の転落からヒーローとして立ち上がり、スタンリーのカメオ出演を横目に、実力を蓄えつつ、キチガイ相手の初戦をかろうじて制した後、次の戦いに身構えるラストで、何の間違いようもありません。

でも、イマイチでしたね。

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見どころは2つあって、まずはなんといっても、主演のイタチ顔。お風呂の中でした屁のような響きで知られるベネディクト・カンバーバッチ氏の魅力です。大傑作の「SHERLOCK」で、私も大ファンになりましたが、今作では壮年の凛々しさみたいな表情も垣間見えて、新鮮でかっこよかったです。

主人公は有能で勤勉だけど高慢なキャラということで、アイアン社長と丸かぶります。ただ、愛嬌という部分で劣りますし、人物描写が中途半端で、いまいち腰が座りません。役者の存在感でもって、なんとか支えてる感じです。

もう1つのポイントはめくるめく魔法シーンであるわけですが、最大のスペクタクルシーンに浮かぶのが驚きよりも、某インセプションでみたなぁという感慨だもんなぁ。そもそも世界をグルグルさせて、相手の足場が悪くなるだけって、どうなのよって思うの!多次元世界や強大なボスもLSDちっくで、洋楽ジャケばりにダサいしな。特に独創性が求められる作品でもないはずなんだけど、とにかくセンスを感じません。

お話もなぁ、単純な割にうまく整理誘導されてない感じで、順を追って積み重なっていきません。お師さんの呪縛や背景みたいなもんがよく分からんし、自己中のドクターがヒーローとして自覚を得ていく部分もはっきりしないです。一見、トンチをきかせた風なボスとの決着もアホらしくて呆れるし。敵役のレクター博士もそりゃ無念だろうな。

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エンドロールの中間にアベンジャーズ的なからみの予告と、最後に続編の予感を匂わせますが、次の相手がどうでもいいようなサブキャラなので、まったく盛り上がりませんね。

やはり「キセキ-あの日のソビト」を観るべきだったのかも。

そしてGReeeeNと東映に大声で叫びたい。「知るか!!!」と。

「和食を支えるだしの健康機能」を聴いて

先だって、日大の生物資源科学部で行われた公開シンポジウム「食機能としての”食欲”を考える」を聴いてきました。

これが、なかなか面白い内容だったので、お土産話をまとめてみようかと思います。長いので、何度かに分割してね。

第一回目は味の素の研究員の方が講演されたかつおだし研究のお話です。

我々がだしを好むのは、単に”旨いから”というだけでなく、何らかの健康機能があるからではないか。そしてその嗜好は学習によって強化されていくのだというとこが特に面白かったな。


「和食を支えるだしの健康機能~消化管から脳まで~」


日本人は高寿命で肥満も少ないが、これは食生活の影響でもある。和食で重要な役割を果たしているのがだしで、これによって欧米食に比べ、油やカロリーを抑えた食事に満足感を補うことができている。

しかし、戦後に日本人の食生活は欧米化が進み、それに比例して、だしの購入額は減ってきている。このままではマズイということで、ユネスコの無形文化遺産登録など、和食保護の動きが高まっている。

”おいしさ”とはなにか
おいしさの感じ方は人それぞれに違っている。単に味覚だけの話だけではなく、見た目や食感や香り、健康状態や食事のロケーションも関わってくるからだ。また子供の頃に分からなかった鮒ずしの旨さが大人になって分かるようになったり、食の経験を積むことも重要な要素といえる。

”だし”とはなにか
だしとはグルタミン酸、グアニル酸、イノシン酸などを水や油で抽出したもの。さらにこれら旨み成分だけでなく、天然出し由来の香りや飲んだ後に消化管から立ち上ってくる何かも構成要素となる。

かつおだしについて
かつおだしの成分を見ると、旨味成分であるイノシン酸は3%程度であまり多くは含まれておらず、乳酸やヒスチジン、クレアチン、アンセルやミネラル等、むしろ苦味や酸味がほとんどである。欧米人はこれらを魚臭さや生臭みとして嫌う。

だしの経験学習
では、なぜ、日本人はかつおだしをおいしく感じるのか。それは単に味やこ香りの好ましさ故でない。遺伝子や現行の食事内容の他、経験学習が重要になっていると思われる。

水とだしを比べた、ラットの実験では、初日には同程度に飲まれていた両者が、日を追うごとに、だし優位となり、その嗜好性が著しく高まっていく結果が得られている。

また、別の実験では、だしを摂ると油の嗜好は抑えられ、逆に油を多く摂るとだしの嗜好は抑えられるという結果も出た。

かつおだしの健康効果
かつおだしについては、油や糖と違って、摂取の際に脳の報酬系は関与しないことが分かっている。では何でもって、摂取を動機づけされているのか。何か他に我々の健康に寄与する機能が存在からではないか?

かつおだしを飲んだ後に様々な検査をしたところ、胃の電気活動や唾液分泌が促進された。また胃の排出速度を遅くすることが分かった。さらに空腹感を抑制して、満腹感を上げる効果も測定された。つまり消化や腹持ちがよくなったということである。これが低カロリーの健康食である和食を支えている。

また、だしを飲んだ後になんだかほっとするように、身体だけではなく心にも良く、ラットの実験では攻撃性や不安を抑える効果が見られている。その他、疲労回復や高血圧の抑制の効果もある。


とにかく、だしはすげぇな!というお話でした。だし飲まなきゃな!

ただ、私のようなデブ食を安易に続けていると、出汁の嗜好性は抑えられてしまうようで、安易にカロリーに釣られず、気をつけて、だしを摂ってかなきゃいけないなと思った!

あと、味が薄いとか言われて、欧米人に和食の旨みが伝わりづらいのは、和食を食べる続ける経験が必要だからなんだな。そういった意味でも、家庭での食育が重要になってくるみたいです。

すごく面白いお話でしたよ。