「横浜学 ~横浜とスポーツⅡ~」の感想 - 恰幅の良い彼のblog
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「横浜学 ~横浜とスポーツⅡ~」の感想

関東学院大学と横浜ウォーカーのコラボ講座「横浜学」

第20回目のテーマは再び”スポーツ”です。
正直、二回もやるほどのネタかと思ったのですが、前回は主に歴史のお話だったのに対し、今回はプロスポーツは大規模イベントなど現在のお話で、なかなか面白かったです。

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一人目はスポーツビジネスを研究している関学の先生で、テーマはベイスターズを例にとった”地域×プロスポーツ”のお話です。

98年の優勝以降、低迷していた観客動員が、DeNAによる球団買収をきっかけにグイグイ上昇して、今年は過去最高を達成。球場の外でもユニフォーム姿のファンやベイの話題に触れる機会が増え、チケットも取りづらい状況になっている。

プロスポーツクラブ経営の特徴を挙げると、基本となるのはやはり動員客数で、これを増やすことによって、グッズや飲食物の販売、放映権や広告収入等も増えていくことになる。まず、球場に来てもらうという方策。

また、収益の拡大には、観客数を増やすことの他に、球場滞在時間を増やしてビジネスチャンスをさらに増加させる方策もある。ベイにおける試合前後の各種イベントやボールパーク構想などもその一環。

その他、商品の生産と消費が同時に行われること。商品が分割できないこと。商品が他チームと共同で作られること。経営成果の不確実性などがプロスポーツ経営の特徴として挙げられる。

また、外部性や公共性が高いことも特徴。外部性というのは、球団の経済活動が、新聞などの売上や周辺地域の商業に影響をあたえることで、ベイの存在は地域に多様な利害関係を含んでいるといえる。

日本における球団経営は、鉄道利用等、本業とのシナジーを期待する初期のモデルから、80年台の広告宣伝モデル、巨人や阪神などの人気球団を軸にした放映権中心の全国展開モデルを経て、目下、地域密着モデルへ変化してきている。

ベイは92年以降、早々と地域密着を標榜していた球団だが、核となる球場経営を外部に握られていたため、なかなか上手く行かなかった。しかし、今年、横浜スタジアムのTOBが成立して、やっと体制が整ったところ。

県下すべての小学生にキャップを配布したり、横須賀球場に隣接して二軍練習場やファン施設を整備することなど、地域密着への動きは進んでいる。

ベイの書籍「次の経営」には、優勝は目的の一つであって、真に目指すものを自立できる健全な経営や、地域の応援を受け街のアイデンティティになること、職員一人一人の幸せや、野球を通じた社会貢献であると記されている。

時間の関係で、大枠のお話であったが、とても面白い題材なので、球団が行った個々の戦術事例なんかも色々聞きたかったな。

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二人目は横浜市のスポーツ振興部長で、世界トライアスロンシリーズを中心にした横浜における大規模スポーツイベントのお話。

振り返ると、1964年東京オリンピックではバレーボールを文化体育館で、サッカーを三ツ沢競技場で行った。2002年には日韓ワールドカップ、パンパシフィック水泳選手権。2009年には世界卓球選手権。そして2015年の横浜マラソン。

開港150週年を記念して招致されたITU世界トライアスロンシリーズは、世界9都市を連戦するオリンピックの無い年の最高峰。横浜はハンブルグに継ぐ、第2位の開催回数となっている。

招致に先立って、会場となる山下公園前の水質浄化に取り組み、現在は江ノ島の海と同程度の状態になっている。この他、イベントの発信力を利用して、エコについてのアピールを行っている。

大会を通じて、横浜の安心安全なイメージを世界に発信できる効果が大きい。都市イメージと大会内容とのマッチングも重要なポイント。

参加最高齢は男74歳、女70歳でいずれも完走している。トライアスロンはマラソンからのステップアップとして、30台前後から始める人が多い。競技コストもかかるので、裕福な層の愛好者が多いようだ。

先ごろスポーツ庁が置かれ、教育行政の枠の外でもスポーツを活用、育成できるよう試みがなされている。スポーツビジネスにも注目が集まり、横浜市でもトライアスロンの参加権と抱き合わせた旅行商品の共同開発を行って、30分で完売した。

大会開催にあわせ、街を飾るシティドレッシング行ったり、参加者や観戦客に観光や地域経済と連動したおもてなしを行い、振興につなげるスポーツツーリズムにも注目している。

大規模イベントの開催を通じて、スポーツ人口の拡大やボランティアの育成、街に様々なレガシーを残すことを目指している。障害者スポーツには高齢化対策のヒントもありそう。

今後は2019年のラグビーワールドカップ決勝。2020年の東京オリンピックにも絡んでいくことになる。

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3人目は早稲田のスポーツ科学学術院の教授で、テーマは大規模スポーツイベントと地域活性効果。

観光施設、寺社仏閣、自然の景観等、静的で持続的な集客力を持つ資源に対し、スポーツイベントはダイナミックかつ一時的に大きな集客力を持ち、都市改造や地域活性の起爆剤となりうる。

大規模イベントの開催はスポーツ施設や緑化などの社会資本を蓄積する効果、都市地名度や地域連帯感の向上、消費誘導の効果が期待される。

目下、日本各地でスポーツイベントが増加中。特にマラソンは1000~2000の大会(フル197大会)、トライアスロン290大会、トレイルランが270大会も開催されている。これらに観光、宿泊飲食を絡めたスポーツツーリズムが大いに注目されている。

観光資源の少ない埼玉はいち早くスポーツコミッションを設立して、多くの大会を誘致。3年半で233.6億円もの経済効果を上げている。他の自治体もその試みに続いている。

特に地方では人口減少や経済の空洞化が大きな問題となっているが、観光やスポーツツーリズムはその隙間を埋めるものとしても期待されている。

スポーツや身体活動を誘発する環境を整えることは、道路や緑化などの都市ハード面の向上とともに、居住者の健康促進や生活改善のきっかけともなる。

目下、東京ではスポーツクラブが3500ほど存在するが、加入率は人口の2%ほどで停滞している。今後はジムよりも、日常的にスポーツを楽しめる場所や機会の整備がポイントとなる。

実際、東京ではスポーツ参加者の70.8%が街の道路を使って活動をしている。東京マラソンを契機に、皆が街を走り出した。遊歩道や自転車道の整備や電柱地中化等の施策も進められるだろう。

また新たなる市場として、アジアの富裕層等の外国人観光客がターゲットになっている。


座談会では、横浜のスポーツ環境は恵まれていること。アクセスが良すぎて宿泊につながらない課題。4つのプロスポーツチームをいかに公共財化していくか、大規模イベントをどうやって日常のスポーツ活性につなげていくかなどの話題。

スポンサーの資金は3割がアート、7割がスポーツに投資されている。一方でビジネスの都合に左右される側面があるという指摘があった。

なお、次回は”クラッシック音楽”だそうです。
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