震災支援の覚書 - 恰幅の良い彼のblog
スポンサーリンク

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

震災支援の覚書

九州が大変なことになっています。


甚大な被災状況を見ているうちに、自分も何かしなくてはと思い立つ方がたくさんいると思います。


遠方に住む我々はどうしたら役に立てるのでしょうか?

私自身は被災経験がありませんが、被災地での活動に何度か関わったことがありますので、一般個人の動き方について、注意点をまとめたいと思います。


覚えておきたいのは”支援”や”善意”を名目に、勝手な行為を押し付け、被災地の邪魔をしないということです。



1.被災地にアクセスしない

安否確認も、言ってみれば、自分が安心したいだけの行為です。相手に連絡の余裕があり、あなたに安否を伝える必要を感じるのなら、先方からかかってきますので、まずはそれを待ちましょう。


昼夜対応にあたっている自治体や公共機関へは特に、状況確認等で個人レベルの問い合わせをするのは厳禁です。

これは電話や通信だけの話ではなく、道路やガソリン、市内の商品に関しても、例えば、知り合いの様子を見にちょっと出かけるような行為で圧迫されます。


落ち着くまでは、現地のインフラや対応人員に極力負担をかけないよう、外部からの優先順位の低いアクセスは控えるよう心がけてください。


また、情報によっては拡散が即ち助けとはなりません。特に被災地から離れた遠方では、不確かであったり期限切れだったりする情報が独り歩きしながら拡大してしまう可能性が高いです。これは時に混乱を誘発する事にもなりますので、協力してる体でSNSの情報を中継するのも自重しましょう。


我々は不用意に触るべきではありません。



2.物資は送らない

新潟以降、繰り返し言われていることですが、小口の支援物資を送ることは絶対にやめましょう。

被災地にはいちいち中身を確認して、細かな要望にマッチングしていくようなシステムも人員もありませんので、ただただ集積地に積まれていくゴミになります。これらは現地の物流体制も圧迫することになり、本当に必要な物品の流通を阻害することがあります。


あなたの送る荷物は役に立つ以上に、迷惑になってしまうのが実情なのです。


現場では物が調達できなくて困っているのでなく、届けられずに困っている問題の方が深刻です。供給体制は大口を中心にして、極力シンプルであるべきです。


また物資提供企業の支援活動を助ける意味でも、自分たちの地元の市場で、不必要な買い占めに加担してはいけません。大災害を見るといろいろ備蓄したくなりますが、今は我慢です。



3、ボランティアに押しかけない

ただ現地に行けば何かの役にたてると思ったら大間違い。適切な仲介がなければ、あなたは不審者でしかありません。また、気まぐれに集まる人員は、受け入れ先にかえって大きな負担を強います。


災害ボランティアの一般的なイメージとして、被災瓦礫を片付けたりする活動が思い浮かびます。今まさに必要だと思うかもしれませんが、実際は崩れた家屋を人力で片付けたりすることはまずありません。せいぜいお掃除レベルの活動で、ほとんどが重機のニーズとなります。


被災現場で装備も技術もない素人が数時間で出来る作業など、たかが知れており、その必要性は決して高くはありません。出番があるとしてもまだまだ先のことだと思います。まずは地域内で余裕のある人に動員をかけて、諸々のサポートをしてもらう方が地の利的にも適しています。


外県人は募集を待って、おとなしく準備していましょう。



4、送るならお金

それでも、なにか力になりたいということならば募金一択です。


気持ちが盛り上がっているタイミングで、ドーンとやってしまうのが良いと思います。


宛先は被災自治体、日本赤十字、社会福祉協議会、日本財団。

個人や小さな団体よりも、実績のある大口に託したほうがロスは少ないです。


募金しても上手く使われないじゃないかと心配される方は、必要なものを必要な人に届けるために要する多大な労力を理解されていないと思います。それは無駄ではなく、必要なコストです。


実際、復興資金がロクでもない筋に吸われる例はあります。小さな自治体は特に、首長や担当の当たり外れで状況がガラリと変わってしまいます。なんとも口惜しい話ですが、それら含めて、被災、不幸だということなのです。


結局のところ、他のどんな支援の形よりも、募金の効率が一番だというのは間違いありません。



5、テレビを観続けない

災害の範囲が拡大していく中で、我々も最新の情報をチェックすることは大事ですが、一日中、震災番組を見続けることは避けましょう。

災害映像によるストレスや共感疲労等で、本来被災と関係のない、遠方の視聴者までもが、心的なダメージを受けることがままあります。東日本の時の首都圏の買い占め騒動のように、不安から、余計なパニック行動を誘発したりもします。


ショッキングな光景から目が離せないのもわかりますが、意識的にこうした番組を遠ざけるよう、心がけてください。

マスコミに関しては、各社協力して派遣人員を整理できないものでしょうかか。実際、被災地において配慮のない言動ばかりが目立ちました。


よりインパクトの大きな被災状況や不幸を探しにくるだけで、同じ町内でも、ごく一部の際立った状況しか伝えませんから、報道から町全体の状況を俯瞰することは出来ません。


また地元紙であっても、予め自分の書く記事の内容を決めてから、それに沿った素材を集めに来るだけの取材も多く、これも実際の状況とは乖離していることを感じました。


”~では~が足りず”的な情報も、全国に飛ばすべき話ではなく、かえって被災地で混乱を巻き起こすような事例もありましたね。

災害報道は必ずしも被災地の欲するものではなく、遠方のお茶の間に届けるエンターテイメントであるのかもしれません。


現場の状況は時間単位で変わっていきます。

支援のソースとしても、あまり有用ではないと思います。



6、祈らない

まもなく、地震支援をお飾りにした諸々が立ち上がってくると思います。これらにはなるべく関わらないに越したことはありません。


何をしたら良いか分からない人々が、遠くで、とりあえず手探りで始めることにロクなものはありません。


支援は”自分達にできること”をするのではなく、相手の欲することをしなければなりません。キャンドルを灯すイベントを立ち上げる労力があるのなら、お金や目に見える形での支援を模索した方がずっといいと思います。自分達の気持ちを落ち着けるために必要というのならば、それも仕方ありませんが、我々が遠くで祈ることで、実際に助かる人は一人もいません。


また、子供に書かせた寄せ書きや千羽鶴も、現場では捨てるに捨てられないやっかいなゴミになります。私も数多くを読みましたが、書かされてる感の漂うテキトーなものが、なんと多いことか。これでは音頭を取った人間の自己満足しか満たせません。


仮に相応の熱意を込めたとしても、自分達の気持ちや言葉、アートなどの力で、大きな不幸を負った人々を癒せると考えるのならば、それは甚だしい思い上がりだと思います。


実際、彼らに寄り添ってみれば掛ける言葉など見つかりませんから。


幾ばくかの力になりたいのならば、とことん現実主義であるべきなのです。



今のところ、被災していない我々は、いくら気をつけても行動の背後に平時平和の感覚を背負っています。同じく被災対応でも最前線と、市や県、国と、距離が遠くなるほど温度差やすれ違いが生まれてしまうものです。


いわば、異世界、異文化の衝突のようなもので、これらの無神経は当事者を傷つけます。今は不用意に持ち込まないことです。


すでに復旧復興の主役たちは現地で大活躍されていることと思います。毎度のことながら、ただただ頭が下がります。


今、遠方の我々の出来ることは、自分自身の日常を滞り無く維持して、被災地を支える盤石となることだと思います。身近でやっかいを起こさず、お金や人員の応援を出す余裕を作ることです。


支援に関しては、今後、先方から出されるであろう要望に対し、忠実な形で応えるという流れで、決して遅くはありませんから。

スポンサーリンク

-6 Comments

なんちゃって職人 さんのコメント...
まっこと、正論ですな。
2016.04.18 | #- [edit]
管理人 さんのコメント...
>なんちゃって職人さん
せっかくの善意が空回りしたり、的外れにならないよう、
識者やマスコミに上手く誘導してもらえれば良いですね。

遠方支援で大事なのは、
こちらで勝手に想像することではなく、
現地のニーズと直で繋がることですが、
向こうは対外発信までする余裕が無いのが実情です。

物資の件も含め、情報の管理活用に関しては、
まだまだ改善の余地がありそうです。
2016.04.19 | #- [edit]
XRモタード さんのコメント...
素晴らしく冷静な覚書です。外野の人間には所詮できることはかぎられます。拡散したい覚え書きですね。
2016.04.19 | #l2y2jtiU [edit]
管理人 さんのコメント...
>XRモタードさん
東日本の時は、わずかに投下される情報にネット民が群がってバズりもしましたが、今回はおしなべて静かというか熱量低めな印象ですね。
皆のリテラシーが上がった結果なら良いのですが、首都圏が揺れなかったせいで関心や興味が低いのなら心配です。
2016.04.20 | #- [edit]
熊本県民 さんのコメント...
行くな?送るな?観るな?祈るな?
現場を知った風な恐ろしく上から目線のご高説ですな
2016.04.23 | #JyN/eAqk [edit]
管理人 さんのコメント...
>熊本県民さん
もちろん現場を知った上で書いていますし、
上に見えるか下に見えるかはあなたのレベルの高低によっても変わると思いますよ。

さらに適切な内容が提示できるということならば、
私の代わりに書いていただければ、ぜひ拡散させていただきます。

ちなみに熊本からのご意見ではないようですね。
被災市内や県内にお住いならば、注意点は全く異なりますし、
そもそも、こんな胸糞悪いイタズラなどしているヒマは無いはずです。
2016.04.24 | #- [edit]

コメントを送る



管理者にだけ表示を許可する

該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。