「横浜学 ~横浜とダンス~」の感想 - 恰幅の良い彼のblog
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「横浜学 ~横浜とダンス~」の感想

関東学院大学と横浜ウォーカーのコラボ講座「横浜学」。

第13回目のテーマはダンス。

トリエンナーレに続き、3年毎の開催を目論む
「Dance Dance Dance at YOKOHAMA 2015」の絡みです。

ダサいロゴで踊るタイトルは
最後まで言い切る際の窒息感でもって、私の脳裏に刻まれましたよ。

んで、チラシ見ると[ダンス 横浜]で検索してねって表記。

じゃあ、「ダンス横浜」でいいじゃんか!アホォ!!

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最初の講師は鶴見歴史の会の方。
花月園に設置された日本初のダンスホールのお話です。

東京で料亭「花月楼」を営む平岡夫妻が開業した花月園は
日本で最初の児童遊園地として東洋一と謳われる盛況ぶりでした。

当時、舞踏会というと、
帝国ホテルやグランドホテルなどで開催されておりましたが、
主に外国人サークルを対象にした、日本人には縁遠いもの。

一方、花月園のそれは来場者に広く開かれ、
家族連れでもOKというもの。初心者用のレッスンもあったそうです。

まだ和装で踊る人も多く、
草履の下にフェルトを貼り付けたシューズの工夫も生まれました。

花月園のホールは夜の匂いのするダンスを、
健全な娯楽として発展、定着させていった功績があります。

やがて、ダンスは都会人のモダンな趣味として浸透していき、
谷崎潤一郎の「痴人の愛」の舞台になるなど、
多くの文人、著名人にも影響を与えました。

専属の生バンドには日本初のジャズバンドを作る井田一郎らも所属。
音楽面でも国内のジャズの芽を育む場でありました。

また、日本バレエの母のエリアナ・パブロワは
ダンス教師として、縁がありました。

ダンスホールは特に平岡の奥さんが注力したようで、
離婚した後も、いくつかの名ホールを立ち上げたようです。


そもそもの持ち時間が短いところに、
花月園のあれこれを詰め込みまくったため、
進行の超スピードに聴講生の多くがついていけない状況。

ネタ自体はとても面白かったので、ちょっと残念でした。
「花月園」だけでも一本できそうだよね。

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二人目は横浜国大教育人間科学部の先生。
ダンサーでもあり、ダンス教育界では有名な人みたいよ。

ちょっとびっくりしたのは今回の講義、
関東学院の主宰なのに、関学の先生が一人もいなかったこと!!
まずテーマありきの勇気はすごいな。

お話の内容は大野一雄のダンス教育。

著名な舞踏家として知られる大野は、
晩年になってから世界的な評価を得るわけですが、

元々、横浜の捜真女学院で体育教師をしており、
定年後も用務員として計46年間を勤務しました。

舞踏家に専業した後も続けたクリスマスの聖劇指導は計60年間。

付属幼稚園なのサンタ役も50年間行い、
その不気味さに泣き出す子供もいたみたいですが、
そうして、観た後に何か心に残ることが良いダンスであるという考えだったようです。

主に創作ダンスを教えていたようです。
その指導は、ただ型をコピーさせるのではなく、
真剣な声掛けによって、生徒を内面に対峙させ、
その中から生まれる自発的な表現を引き出すもの。

小太鼓の伴奏をしながら、
生徒がその気になるまで、辛抱強く待ったようです。

こうした指導法は必修化以降、
単なる振り写しになりがちなダンス教育のヒントになりますというお話。


大野一雄は何枚かの写真も紹介されてたけど、
切り取った一瞬ですら、ものすごく雄弁で、
舞踏家の身体表現はスゲーなと思ったよ。

教育風景もすごく面白そうだったんだけど、
講師の自己語りが時間を圧迫したのか、
いまいち描写が少なくて、具体的にイメージできなかったわ。

どんな風に語りかけてたんだろうね。

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3人目は「Dance Dance Dance at YOKOHAMA 2015」の
総合ディレクターさん。

横浜でのダンス祭典は唐突に始まったのではなく、
開港130周年の「ヨコハマ・アート・ウェーブ'89」に端を発しています。
この方もその時からディレクターとして関わっているみたい。

当時はバブルの時代で予算も潤沢。
日本国内ではダンスだけのフェスは前例がなく、
横浜がダンスの街として、注目されるきっかけとなりました。

お話は200からのプログラムがあるという今回のイベント紹介。

目玉は8月1、2日に行われる「横浜ダンスパレード」
日本大通りをメイン会場に市内15箇所で行われるみたいです。

また、前回ろくでもなかった野外バレエ「横浜ベイサイドバレエ」も
会場規模を縮小し、象の鼻で行うみたい。

東京バレエ団は元々野外公演のノウハウが豊富なんだとか。
今度はもうちょい借景を活かしてほしいなと思います。

「横浜バレエフェスティバル」は海外で活躍する日本人ダンサーが
夏休みで帰省するのをとっ捕まえて集めた、貴重な舞台。

本牧のマイカルシネマ跡では、森山未來の新作パフォーマンス。
えーー、森山未來ってダンサーだったのか!
しかも文化庁の文化交流で海外留学もしてる!しかもイスラエル!

横浜の街には美学を感じさせる風景があり、
そのまま舞台として使える点はメリットであるというお話でした。

トリエンナーレと違って、常設展の受け皿がない状況で、
3ヶ月間のイベントを維持できるわけないんだよね。

ダンスも音楽も、どんなに価値が高くても、一回限り。
せいぜい数千人の収容しか出来ない事情で、
大勢を巻き込むフェスティバルになっていかないのが最大の欠点。

業界ウケのイベントから脱し、本当のお祭りにするには、
踊ってなんぼの盆踊りやパレードをどこまで盛り上げるかにかかってるのかな。

なお、次回は「横浜と写真」だそうです。
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2 Comments

酔華 さんのコメント...
ダンス横浜っていったら、「クリフサイド」とか「ハマジル」、そして「チャブヤ」も外せないと思うのですが。
企画の方々はこういう方面には詳しくないのでしょうかね。
なんだかモッタイナイ横浜学でした。
2015.06.30 | #ddR3FFao [edit]
管理人 さんのコメント...
>酔華さん
確かにメインストリームからは外れた内容が多いですね。
ただ、それはそれで興味深い再発見につながる時もあります。
今回は過去の振り返りだけでなく、これから開催されるイベントにつなげたのがイイところだと思いました。
2015.06.30 | #- [edit]

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