「神奈川県立図書館」の見学ツアーレポ - 恰幅の良い彼のblog
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「神奈川県立図書館」の見学ツアーレポ

神奈川県立図書館の県民公開講座
「図書館ツアー&お宝紹介①」に参加してきました!

皆さんもご存知のように、神奈川には2つの県立図書館があり、
川崎は工学・産業、横浜は人文・社会科学を中心に
約100万冊以上の本を所蔵しています。

今回は人気のバックヤードツアーということで、
30人の募集に倍以上の応募があったんだそうな。

普段は入ることが出来ない書庫を巡りつつ、
図書館の秘蔵コレクションに触れる内容です。

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紅葉坂を登ってくるのもスゲー久しぶり!

野毛坂に市立の中央図書館が出来て以降、
こちらにはめっきり足を運ぶことが無くなったんだよなぁ。

まぁ、もともと図書館に通うようなタマでもないんだけどさ!

開陽亭のとこはゴッテゴテな結婚式場になってたし、
なんぞ、金持ちそうなマンションも出来て別世界の趣。

それもこれも神社本庁管轄で初の倒産をぶちかました上に、
鼻先へゴシックチャペルまでぶっ立てられた横浜総鎮守のせい。

この上、神頼みもクソも無いわな!

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さて、ツアーは奥に建つ新館からスタート。

こちらは地上4階、地下3階の古い建物なのですが、
書庫部分は全10層となった段違い構造。

階段とかは頭を剃るくらい天井が低くなってて危ないっす!

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図書館に編入される前の新館は文化資料館として、
主に県史の編纂などが行っていた施設なんだそうです。

現在でも”かながわ資料室”が設置され、
神奈川の歴史、文化、行政、自然、産業などに関する閲覧が可能。

自分とこの郷土資料の収集は図書館の代表的な役割なんだけど、
他にも1300都道府県市町村の約10500冊の資料を所蔵しているんだとか。

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かさばる新聞や雑誌の類は約7500タイトルを、
各施設で分担ししがら保管してるんだそうな。

以前はある程度たまると綺麗に製本していたらしいのですが、
最近はお金もないので、そのまま置いとくんだって。

ちなみに雑誌は、約1500タイトル分の創刊号をコレクション中。

他に図書館の資料として人気なのが、
昔の住宅地図や電話帳なんだそうですよ。

次々刷新されるもんは、普通とっておかないもんな。

「とにかく捨てるということがないので・・・」
って言葉に図書館イズムを感じちゃうよね。

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日本初の英和辞典である
ヘボン先生の「和英語林集成」の第二版だったかな?

どのくらい貴重なのかは分からないのですが、
けっこう無造作に触らせてくれちゃってドキドキです。

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文明開化を描いた”横浜絵”も収蔵。
これは桜木町から弁天橋を望む「横濱商館並二辨天橋圓」

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江戸時代に大ヒットした源氏物語の二次創作「偐紫田舎源氏」

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「解體新書」と「紅毛雑話」

隣のガサツなオッサンがベロンベロンページめくってるけど、
これってマジに大丈夫なの??

つか、よく見れば図書シールベッタリ貼ってあるし、
こういう古書も窓口で頼めば、普通に触らせてくれそうな予感も。

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蛇の皮やミノムシの箕を使った面白装丁本。

真ん中のダンス教本は開くと斜めに立って、
見ながらレッスンできる?しくみなんだそうな。

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「マレー沖海戦」の紙芝居。
戦時中に戦意高揚を目的に全国に設置された貸出文庫の一部。
県立図書館では1570冊を戦時文庫としてコレクションしてるんだって。

横浜では元々金沢文庫が運営していたんだけど、
戦後、GHQに取り上げられちゃうとこだったのを、
関係者が仏像の下の須弥壇に隠して生き延びたんだそうな。

すっげー、図書戦争じゃん!

艦これドハマり中の私としては、ちょっと興味あるな。
文学的に面白いものも混じってるんじゃなかろうか?

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この棚は洋書を中心としたACC文庫のコレクション。

民主主義やアメリカ文化の浸透を目的に、
GHQが日本各地に設立したCIE図書館てのがあって、
講和後もアメリカ文化センターと改名して運営してたんだそうな。

横浜にもあったセンターの蔵書を譲り受けた約1万冊を収蔵。
当時のアメリカを知る面白い資料なんだとか。

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16mmのフィルムでしょうかね?
県内各地の祭事や伝統芸能のタイトルが読めます。

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市区町村の施設との兼ね合いもあり、
表の書棚には並んでいませんが、実は児童書も多く所蔵。
近年は文学賞受賞作を中心に細々収集してるみたいよ。

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明治以降130年間のベストセラーを集めたコレクション。
大事に中性紙の箱に入れて保存されています。

古いものに関しては、現在のように、
取次ぎが販売順位を発表したりしてなかった時代なので、
話題となった本を収集してるということだと思います。

でも、当時どんな本が売れていたのかってすごく面白くね?
これはタイトルだけでも、デジタルライブラリ化してほしいよな!!

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こっからは本館に移動。
隣の県立音楽堂と共に前川國男先生の代表作で、
やはり新館と比べると、館内に漂う風格が全然違っている気がします。

こちらも公開部分は地上2階建てですが、
中央に配された書庫は4層になっているんだね。

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書架の柱は4層を貫き、
音楽堂の入り口と同様、黄色に塗られた階段の風景がカッコ良し!

今、見ても古臭さを感じません。

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すっかり過去の遺物となったカセットテープや、
収集基準の不明なJポップス満載のCDの他、
レコードなども多く所蔵し、貸出もしているようです。

音楽評論家野村光一から寄贈されたコレクションもあり。

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県下の各図書館とは蔵書を融通しあう関係で、
自前の便が頻繁に周回して、交流してるんだそうな。

ここはその集配室。
タイトルを見ると・・・うーーん。
わざわざ、取り寄せて読むような本かよ!ってのばっか。

知の殿堂なのか、手軽な貸本屋なのか、
正味なとこ、図書館がどんな風に利用されてるのか、興味あるな。

そんな感じで、ぐるり一周、あっという間のツアーを楽しみました。



コレクションに関してはたまに企画展示もしているみたいだけど、
私は全く知らなかったので、新鮮にお話を聞くことが出来ました。

図書館というと、読みたい本をタダで借りられる場所、
レポートの準備したり、自習したりというイメージばかりですが、
実はもうちょっと踏み込んだ調査利用もできるんだってね。

ただ、神奈川県も金欠が続いており、
県立図書館に関しては閲覧や貸し出し廃止、
川崎に関しては廃館まで取り沙汰されている状況みたい。

確かに、市の図書館とかぶってるのは事実だし、
今後、さらなる発展の絵図面は描けないかもなぁ。

そもそも知性や情報を運ぶ媒体が、
必ずしも出版物ではなくなっている今の時代、
図書館という形態は遺物になりつつあるのかもしれません。

無論、実物の情報量やそれに触れる感動は色褪せませんが、
その場で手に取ることでしかアクセスできなかった情報を、
普遍化していく価値も大きいじゃない。

本を介したサービスに留まらず、
マルチメディアな資料を収集、分類して、共有していく試みに、
公共の資金やプロフェッショナルの能力を投入していってくれると、
従来の図書館の殻も割れて、未来っぽくなるかなと思います。

県民公開講座はネットから応募可能。
他にも募集中なので、興味ある方は覗いてみてね。

そうそう、案内してくれた司書のオネーサンが、
それっぽいメガネっ子でとっても趣深かったです。
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7 Comments

MO さんのコメント...
懐かしいですねぇ
学生の頃にたま~に勉強しに行ってました

そういえば地下の食堂は無くなったんですよね
2014.05.26 | #- [edit]
酔華 さんのコメント...
「マレー沖海戦」の紙芝居、なぜか
左から右に向かって書いているんですね。
他の紙芝居を見ると右からになっているのに・・・
妙ですね。
2014.05.27 | #ddR3FFao [edit]
管理人 さんのコメント...
>MOさん
昨年閉店しちゃったみたいですね。
青少年センターの喫茶の方でやっつけろってことなのかな。

>酔華さん
戦後統一されるまでは、混在していたようですね。
左←右の横書きが、一行縦書き扱いなのは初めて知りました。
2014.05.28 | #- [edit]
後藤武 さんのコメント...
いやー、青春がよみがえりますな!

2014.05.29 | #- [edit]
管理人 さんのコメント...
>後藤武さん
マレー沖ですか??
2014.05.29 | #- [edit]
さすらい日乗 さんのコメント...
申し訳ないが、県立は地下食堂に象徴されるように昭和20年代以降、進歩していなかったので、今回の行革にされたのも仕方ない。私は、紅葉丘はやめて関内の市役所跡地に移転すれば良いと思います。ここの跡地利用はまだ決まっていないそうですから、公共施設は最高です。
2014.10.16 | #hSdD2a2A [edit]
管理人 さんのコメント...
>さすらい日乗さん
温い商業施設になってもつまらないし、
かといってアート界隈に占拠されちゃうのもなぁという気もしてますね。同時にこれから先の図書館が、今のままの機能で事足りるのかという疑問があります。
2014.10.20 | #- [edit]

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